サラダの秘密

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わざわざ「野菜サラダ」というからには、サラダ=野菜 というわけではなさそうだ。

なにやら、「塩」を意味するラテン語"sal"に由来するらしい 。塩漬けするという意味の言葉が転じてサラダになったらしい。f:id:mucci:20180904130844j:image

塩漬け?漬物なの?確かに、わざわざ「生野菜サラダ」 と表記されることもある。だが、 漬物の盛り合わせをサラダとは言わない。 温野菜サラダなるメニューもあるが、 なにかしら野菜的なものを盛り付けると「サラダ」 というものになるのかもしれない。

 

幼い頃から親しんではいるけれど、「サラダ油」とか「 サラダ味のスナック」には野菜の雰囲気は微塵も感じない。 近頃は定着しつつある「サラダチキン」もサッパリ分からないが、 サッパリ食べるとサラダなのか? オシャレなカフェごはんとかローカルフードなどで「 サラダうどん」とか「ラーメンサラダ」なるものも謎であるが、 うどんもラーメンもパスタの一種だと思えば、 遠すぎることもないかもしれない。

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幼い頃、「きっとサラダ油というのはサラダに使うやつ(ドレッシングのことを言いたいらしい)で、 てんぷら油と別のものなのだ」と思っていた。

当時の我が家ではサラダにかけるのはマヨネーズの一択で、 特に父と弟は「それは和え物なのか?マリネなのか?」 というほど大量のマヨネーズをかけるので、私と母は辟易していた。 もっとも「マリネ」 なる言葉を知ったのはもう少しのちのことであるし、「マヨラー」 なる言葉が流行ったのはずっとずっと先のことである。

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だが、しばらくして、 母が揚げ物の時に鍋に注いでいるのがサラダ油であることを知る。

今となっては、 マヨネーズとかドレッシングの材料に食用油が使われていることは 知識として持っているし、油をかけて食べるなら、 サラダ油よりもオリーブオイルだな、 と気取ったことをしたりする。

 

日清オイリオのサイトに「サラダ油の語源」がある。

日清オイリオでは大正13年に日本で最初に「日清サラダ油」 という名前でサラダ油を販売しました。

当時日本では、食用油は主に揚げ物等に使っておりましたが、 西洋では、 生野菜に塩や酢を加えた食用油をいわゆるドレッシングのようにし て食べていました。

サラダ油というのは、 こうしたサラダ料理などに使う生でも使用できる食用油という意味 です。生で召し上がっていただくので、 より精製の度合いを高めた良質の食用油のことを特に「サラダ油」 と名づけました。

ちなみに「あぶら」 の語源は獣肉を炙るとでることからきたと言われ、火の上に“ にくづき”を乗せて炙る(あぶる)と言う字になるわけです。

ついでに「あぶら」の語源まで聞いて有難がっているが…は! もしや、「サラダ油」というのは日清による洗脳なのか?

 

英語でsalad oilを検索すると"What is the salad oil?"「サラダ油って書いてるレシピあるけど何?」 というサイトがたくさん引っ掛かる。

"Edible vegetable oil suitable for use in salad dressings."

「ドレッシングに使うのに適している植物性食用油

とある。

 

かなり経緯が明確になってきたのでサラダ油の追究はこのくらいで よいか。

 

サラダうどんや、ラーメンサラダは、 パスタサラダの一種として許そうかと思ったのだけれど、 私のイメージでは、パスタサラダと言えば、マカロニとかペンネフジッリなどのショートパスタで、 スパゲッティーのようなロングパスタのイメージはない。が… 春雨サラダとかサラダそうめんとかやる人もいるしなぁ。 果たしてイタリアンにインスパイアされたのか?日本発祥なのか? 冷やしうどんや冷やし中華とは違うのか?謎は残る。f:id:mucci:20180904131132j:image

旧くから知っているけど謎のままなのは、「サラダ味のスナック」 である。

じゃがりこやらポテチなら、材料がジャガイモなので、 辛うじて野菜サラダなのか?f:id:mucci:20180904131157j:image

カルビーお客様相談室『じゃがりこサラダ』の「サラダ」の意味は何ですか?

じゃがりこサラダ』は、じゃがいもを蒸かしてつぶし、にんじん・パセリを入れて味付けをしたポテトサラダをイメージして作っています。そのため、「サラダ」という商品名にしました。

カルビーのポテトチップスフレンチサラダなんかは、 どことなくビネガーを使ったドレッシングの酸っぱさがあるのだが …それを許容できるのは「サラダせんべい」 による刷り込みの疑いが拭えない。

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ネット検索する限りは「 サラダ油を使って塩味を利かせているから」 という説が有力ではあるのだが…

 

亀田製菓のお客様相談室『「ソフトサラダ」や「サラダうす焼」 の「サラダ」はどんな味を言うのですか?』によると

「サラダ」は「サラダ油」のことです。

「サラダ油」がまだ高価だった1960年代、 サラダ油をからめて塩をまぶしたせんべいが作られました。 その頃の時代の背景として、純日本風の「塩味」 とするよりは洋風の「サラダ味」 とした方がおしゃれではないかということで名付けられました。 それまでのしょうゆ味のせんべいに比べて、 斬新で高級感のあるイメージで人気を呼び、以後、 米菓の定番の味として親しまれています。

補足ですが・・・サラダの語源はサラダ(SALAD) と言う言葉は英語ですが、その語源はラテン語の「SAL=塩」 からきています。その昔、 肉料理に付け合わせる新鮮な野菜に塩をかけて食べていた習慣に由来しているそうです。

また「塩」に戻ってしまった。

 

昨今、急速に台頭しているのが「サラダチキン」である。

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わざわざそんなものを買うなら、安く鶏肉買ってきて、 茹でるなり蒸すなりした方が安上がりだろう?

鶏単独で食べて、何がサラダなんだ?

どう考えても、あれはコンビニの策略ではないか?

いろいろと憶測が果てしない。

 

おそらく、私と同世代の人であれば、サラダ風のチキンと言えば、 バンバンジー棒棒鶏」であろう。誰もが「ぼうぼうどり」 とふざけて読んでいたはずだ。だが、あれは中華だ。

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間違いなくセブンイレブンはじめコンビニ各社の悪乗りのせいなの だが、どうやら胸肉の売れ行きを改善しようとしたメーカー、 アマタケにより開発された製品であるらしい。

サラダチキンが生まれた日

今ではすっかり人気ものになったサラダチキン。 初めてつくったのがアマタケでした。

サラダチキンの原型は、 コンビニやスーパーの惣菜用の具材として開発されたものでした。

単体でお客様に販売する商品となったのは、2001年のことです 。

現在のようなパッケージスタイルになり、名前も公式に「 サラダチキン」としました。

当初は透明パックに販促シールを手貼りして販売していたのですが 、

2004年からフィルム印刷のパッケージを採用し、

「サラダにトッピングするチキン」 というコンセプトを強調した商品に生まれ変わりました。

時代とともにヘルシーな商品が求められるようになり、

むね肉を使ったサラダチキンは「低カロリー高たんぱく質」 な商品であることが注目され、

健康な食材として楽しんでくださっているお客様の声もいただいて おります。

これからも、「南部どりのサラダチキン」は進化し続けます。

もっとヘルシーに!様々なシーンで活躍できる商品に! 育ててまいります。

そうだったのか…サラダチキン。

 

P.S. 

滋賀のローカルグルメで「サラダパン」なるものがある。

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なんでか、 黄色い沢庵漬をマヨネーズで和えたものがコッペパンに挟まれてい る。

なにやら、発売当初はキャベツのマヨ和えのサラダパンだったが、 沢庵漬を入れたら食感が良く、

沢庵も野菜だから、名前はそのままでいいか。

となったらしい。