第五幕 ブルーハワイ

何度か話題にしたことがあるが、青い色をしていて許される食べ物は

ガリガリ君ソーダか、チョコミントアイス、 あるいはブルーハワイと相場は決まっている。

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相場は大袈裟かもしれないが、私はそう思っている。

 

どうして天然物の食べ物で青いものは極めて少ないのか?

私のインチキ遺伝生物学的な考察からすると、料理をするのは人間だけだ。調理しないで天然のものを食べるとなると、基本的に、 木の実や果実であろう。これらが種を落としたり、 運ばれたりするのは、まず、啄まれたり、 食べられたりしなければならない。だとすると、 食欲が減る青系は避けたものが遺伝的に生き残ってきたはずだ…

 

或いは、自然界に元々青い食べ物は希少で、 青を好んで食べる種族は食糧難で滅んでしまったか…

 

日本人は青と緑が曖昧で、青信号は緑色っぽいし、青りんごは緑色だ。年長の人が後輩に「青いな」と行った場合、ほぼ「若い、経験が足りない」の意味だ。外国人はどうだろうか?白雪姫の毒リンゴは、 見た目は赤いリンゴだが、あれが真っ青なら毒々しいに違いない。いや、見た目が毒々しいのでは、白雪姫が食べないか。

 

ネガティブカメラというような、画像をネガポジ反転するアプリがある。それで美味しそうなごはんの写真を撮ると、見るからに不味そうに見えるから不思議である。

試しに冒頭に挙げた青い食べ物の画像を反転させてみると

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ブルーハワイはある意味、別のトロピカルなカクテルになり、ガリガリ君はチョコバーになり(パッケージのガリガリ君は顔面蒼白だが)、チョコミントアイスは、大宇宙の薔薇星雲のようだ。

 

熱帯魚とか、所謂、青魚は体表は青いが中身まで青いのはいない。魚が青いのは海が青いから保護色なんだろうか?f:id:mucci:20180913160526j:image

料理として成立している青色の多くは食用着色剤によるものがほ とんどであろう。

 

以前、期間限定企画ものでスライム肉まんというのがあったが、

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味は肉まんに違いないのだが、その青色と、顔があることで、見た目、味わいが妙だった記憶がある。

 

ガリガリ君については、こないだ語ったし、 チョコミントハーゲンダッツのは白いし。

ここで話題にするのはブルーハワイである。話の枕が長過ぎた。

 

ブルーハワイはラム・ベースのカクテルである。味はパイナップルジュースとレモンジュースから出来ている。 色はブルーキュラソーにより青くなっている。 キュラソーはオレンジの皮を加えて香りを付けたリキュールの一種で、無色のホワイトキュラソーに青色の着色料、 日本語で言うところの「青色一号」英語名"Briliant Blue FCF"で色を付けたものだ。

青は、ハワイの海と空のイメージという説が有力である。

 

しかし、こと日本においては、未成年にもブルーハワイはお馴染みであろう。そう、かき氷である。

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これについては、私の敬愛するチコちゃん(5歳)が、既に結論を出している。

NHKの情報クイズ番組『チコちゃんに叱られる!』7/27放送分の中で、チコちゃんは大胆にも言っている。

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「何でもいい味~!」

番組中で三つのブルーハワイのかき氷を彦摩呂さんが食べるのだが 、ソーダ風味、トロピカル風味、ピーチ風味と三者三様。

当然、カクテルで使うブルーキュラソーが掛かっている訳でなくシロップなのだが…

 

つまり、大事なのは色と冷たさと、なんだか爽やかな南国感であって、何味でもなく、 ブルーハワイ味も存在しないのだ。