中華丼の素


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「中華丼の素」なる名前の商品を置いている店がある。
レトルトカレーのことを「カレーライスの素」という名で売っているのは見たことがない。

中華丼の頭は、つまり、八宝菜ではないか?では、「中華丼の素」を単独で皿に開けると八宝菜になるのであろうか?
世間には「八宝菜の素」なる商品もある。中華系合わせ調味料が入っているらしい。差し詰め「八宝菜の素」は「中華丼の素の素」となるのであろうか?

八宝菜の八は8種類という意味でなく、具沢山という意味だそうだ。五目ご飯の五もそうか。七味唐辛子のスパイスは7種類だが9種の候補から選択されてるとか。

お察しの通り、中国には中華丼はない。
中国の料理だと「椀」とか「飯」と書かれているのは見かけるが「中華飯」なるものはない。

アメリカにアメリカンコーヒーはないとか、ナポリナポリタンはないみたいなものか。
広島で「広島焼ください」というくらいデリケートでセンシティブなことだったらどうしよう。

漢和辞典などでは、「丼」は「井」の本字という説明があったりするが、中国語で「丼」の字が使われているのはみたことない。
昔々、某少年系週刊漫画雑誌のギャグマンガで罠に嵌められて、釣り天井が落ちてきて「点を付けたら、天井が天丼になった」ってのがあったな。
一説によると、「丼」は井戸にモノが落ちた時の「どんぶり」という音の擬音語という話もある。

天津飯も実は、日本発祥だと言われている。カニ玉に関しては、中国にも芙蓉蟹というものがあるが…

天津飯に至っては餡かけの味付けにも地方差がある。餃子の王将に行けば餡かけの味付けは甘酢・塩・京風から選べるはずである。そういうや、その昔、京都王将大阪王将が揉めてたが、結局、どうなったんだっけか。みなさんがふつうに「餃子の王将」と呼んでいるのは京都王将である。

私は関西出身なので、甘酢の天津飯を初めて見た時は、軽いカルチャーショックがあったものだ。うどんの汁の色とか雑煮のレシピ違いというのは知っていたのだが…

いつだったか、テレビ番組だったかWebの記事だったか、天津飯の餡かけタレの甘酢と塩ダレの境目は静岡県の中にあると聞いた気がする。清水文化圏と磐田文化圏の差だったか?…浜名湖が境だとたしか「秘密のケンミンショー」でやってた気がする。

うどんの汁は関ケ原とか三重県の途中とか聞いたことがある。

関係ないが、昔の特撮ヒロインものの「魔法少女ちゅうかないぱねま!」の主演は若き日の島崎和歌子ねえさんである。