片付けレル?


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私は片付けが苦手だ。苦手だというよりは、やらない、 気にしないと言った方が正しいかもしれない。

どうして気にしないかというと、困っていないからである。

 

確かに、時々、「あれ?アレ、どこに仕舞ったっけ?」 みたいな自体は起こるが、その感覚が間違いなのであって、 そもそも、仕舞ってはいないのである。 たまに一念発起して片付けようものなら、 それは見えなくなったのであって、 片付いたのではないという状況を生み出すだけである。

 

つまり、せいぜい、「あれ?アレ、どこに置いたっけ?」 くらいなもので、百舌鳥の早贄や、 猫のお土産みたいなものである。

なんで、モズは二文字なのに漢字で書くと、百舌鳥なんだ?

そう、こんな感じで気が散ってしまうのも原因だと思われる。

 

幼い頃、親に「ちゅういりょくさんまん」と言われて、「ほぅ、 私は注意力が30,000もあるのか」と思ったのだが、 しばらくして「注意力散漫」と言われていることを知った。

 

みなさんは、子どもの頃に、親に部屋を勝手に片付けられて「 必要なものの場所は分かってるのに!」とか「 勝手に片付けないでよ!」と憤った経験はないだろうか。実際は、 全部のものの位置は憶えているわけないし、 勝手に片付けてくれるのはある意味ありがたい(ホントにモノの場 所が見事に分からなくはなるが)、 見つかったら困るエッチな本を隠しているわけでもない(見つかっ ても、ただそれだけである)。

 

キョロキョロと余所見ばかりしているわけではない。 どちらかいうと、 目の前のものに集中して周りは見えていないことが多い。 別に視野狭窄ではない。通常の人でも、 平たい顔に両目がついてるので左右方向で180度ちょい、 目に入るという意味では視界はあるが、 実際に注意して見える範囲は限られているに違いない。 相手が動いたらなおさらだ。

視野狭窄ではない。 視界の中で注目してしまったものがどうにも気になってしまうので ある。

 

片付けのエキスパートならいざ知らず、誰もがあるはずだ。 片付けしている途中で発掘してしまったものを、 マジマジと眺めてしまい、片付けが捗らないまま、 時間だけが過ぎていったことが…

 

初めに書いたが、自分の推測と理解では、おそらく、日常、ほぼ、 困らないからである。

同居人やペットがいるわけでなく、 友人や恋人を部屋に招くわけでもなく、 普段の生活で必要なものは、およそ、 部屋の中の自分の動線のそばに転がっていて、 見つからなくても執拗に探すことなく「ま、いいか」 となってしまうからだ。

 

それでも、片付けが必要であるのならば、 その理由や利点を誰か私に説いて聞かせる必要がある。

 

世間では、「心が安定する」「お金がたまるようになる」 とか書いて片付けを勧める本で儲けようという人々がごまんといる 。

 

そうだ。「ごまんといる」というのも、そのカテに属する人口が5 0,000人いると思っていたのだが、実は未だに分からない。 ググってみると「たくさんいること」とか「 巨万の呉音読みの名残」なんてのが出てくる。「五万の富」 ではあんまり豊かな気がしない。

 

長くなるので、片付けの動機づけ、理由、メリット、そして、 そのやり方について、おいおい調べていきたいと思う。

 

私の場合、片付けの前に、まず、掃除、 ゴミ捨てについて学んだ方が良いかもしれない。

緑ハイ

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「緑茶ハイ」の「茶」だけ略されてるのだ「りょくはい」だ。

大概、焼酎を緑茶で割ったものだ。そういうものだ。

 

ホントは「緑茶ハイボール」の略だ。

多くの人は、ハイボールというのはウイスキーの炭酸割りだと思っている。

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「緑茶ハイ」の「ハイ」は「チューハイ」の略だと思っている。

少なくとも、飲んだらハイになるわけではない。(なる人もいる)

「チューハイ」は「焼酎ハイボール」の略である。 今ではベースが焼酎でなくジンやウォッカなものも多い。

 

ハイボール」の語源については諸説ある

・鉄道のボール信号で信号待ちをしながらバーボンを飲んでたら、ボールが上がって「進め」の信号になったから、慌ててソーダで割って飲み干した。

・ゴルフ場でウイスキー飲みながら順番待ちしていたら、急に自分の番になって、チェイサーを入れて飲み干した(?それでは水割りではないか?)ところ、 高く打ちあがったゴルフボールが飛んできて「ハイボール」 と言った(「ファー」ではないらしい)

・炭酸を混ぜたあと、ボール状の泡が立ち上るのを見て(それじゃぁ、あらゆるソーダが…)

 

ハイボールの起源について、サントリーのお客様センターには、 こう書かれている

諸説ある中で一番有名なのは、スコットランドのゴルフ場で当時珍しかったウイスキーソーダ割りを試している所へ、 高々と打ち上げられたボールが飛び込んできて、「 これがハイボールだ!」と言ったという説です。

https://www.suntory.co.jp/whisky/dictionary/atoz/ha.html

 

まぁ、それに拘らず、というか既に語源や由来はどうでもよく

ウィスキーや焼酎とか蒸留酒の類いを、 炭酸水や果汁などソフトドリンクで割ったもの

ということになってしまっているらしい。

 

その、ミキサーというか割り材というか、緑茶なんだが、昨今の緑茶はあんまり緑色をしていない。むしろ茶色に近い。

いつの頃からか、ペットボトルのお茶といえど、 にごりや渋味が良いとされだしたからかもしれない。(国鉄(現JR)の駅弁のお茶は渋かったなぁ)

 

きっと「生茶」のせいだ!菜々子のせいだ!

 

そう確信した私はKIRINに尋ねることにした。

KIRINのお客様相談室のよくある質問にこうある。

生茶」の色が茶色っぽく感じますが、なぜですか?

緑茶商品に限らず時間の経過とともに中味の色が濃くなる場合があります。

容器の密閉性が保たれていれば賞味期限まで美味しくお飲みいただけます。

説明になってない気がするが… そういうものですと言われてる気がするが…

 

お茶だけにお茶を濁したのか…おあとはよろしくない。

 

P.S.

果汁で割る場合、しばしば、地方やお店によって「〇〇ハイ」 だったり「〇〇サワー」だったりする。 この混乱を招いた犯人はおそらくハイサワーレモンだ。 間違いない!(長井秀和ではない)

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アセロラハイの割り材のアセロラドリンクにはほとんどアセロラ果汁は入っていない。キリンレモンにレモン果汁がほとんど入っていないように…

 

シャンディガフの半分はジンジャーエールで出来ている。 バファリンの半分はやさしさで出来ているように…なお、ジンジャーエールはエールというけどビールではない。 エールとラガーは酵母の種類が違うビールだ。

 

チューハイがメジャーになったのはおそらく、 宝酒造缶チューハイか、サントリーのタコハイの手柄である。

なお、タコハイは、そのベースとなる焼酎のサントリー樹氷のCMで田中裕子さんが「タコなのよ、タコ。タコが言うのよ。」 というセリフを言うのがヒットし、その樹氷をベースに作ったハイボールを「タコハイ」として売り出し、今で云うゆるキャラ的に、タコのキャラクターが採用されたからである。


 
 

チョコミント

最近でこそ、市民権を得てきた感があるが、どちらかいうと、好き嫌いがハッキリ二分されるのがチョコミントアイスだったので はなかろうか?
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好きな人々は「チョコミン党」と呼ばれる勢力を形成しているらしい。私は派閥が大嫌いなので、チョコミントは好きであるが、党員は名乗っていない。

 

嫌いな人々曰く

「歯磨き粉みたいな匂いなので食べる気がしない」

「 食べ物としてあの色はおかしい」

前者の意見の方は、 おそらく残念な人生経験を積んでしまったのであろう。 順番が逆なのだ。

歯磨き粉にミントのような匂いが付いているのである。似たような事例に金木犀の花を見かけて「トイレの匂いがする」という人たちがいる。

パクチーの匂いを嗅いで「カメムシを食べたみたい」( 食べたことあるんかい!)という人もいる。

香草はそもそも匂い消しなのに、 その香草の匂いが臭くては本末転倒なのだが、 嗅覚というのはデリケートなので、程度問題が必ずある。

私も、 メイクした女性がバニラくさいと思う時がある。 昨今は強い香水を使う人は「スメハラ」とか「においテロ」 と言われて非難される。

 

ミントはペパーミントとかスペアミントなどのハーブ「香草」 である。f:id:mucci:20180914105954j:image

日本でも古来「薄荷(はっか)」として使われてきた食材である。ハッカ油とかハッカ飴とかある。私はハッカ油は食用には用いないが、夏の暑い時期には風呂に入浴剤代わりに入れる。スーッとして気持ちがいい。

 

ハッカ油やハッカ飴のパッケージを見てみると

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あれ? アンチミント派が忌避するミントグリーンというかミントブルーが使われている。

ハッカ油もハッカ飴も、それそのものは、極めて薄い緑、というかほぼ無色である。

おそらく、薄荷の葉の緑と、スーッとする感じをイメージしているのだろう。

コスメ用のオイルだと緑に着色されていたり、 飴も緑色に着色した品物も多くある。

 

しかし、アイスのそれは、やや青みがかった緑、いや、緑がかった水色が多い。

 

パッケージに書かれている原材料の表を見ると、多くのものは

スピルリナ(昔は青色一号)+ ベニバナあるいはクチナシの黄色

で着色されている。

これは!先日までさんざん追及したソーダ色ではないか!だが、 チョコミン党員はこれを「ミントブルー」と呼称する。 人工の色が「ミントの青」と呼ばれているのだ。

 

ミントブルーについては、気にしている人が多いらしく、ネット上にも記事が多い。参考のためにいくつか挙げておく

 

チョコミントの「ミント」はなぜあの色? ブームの真相に迫る

 

人間は着色料の奴隷!? チョコミントアイスが緑色じゃないだけで味に違和感が凄い

 

香料も着色料も一切使用しない本物のチョコミントを知ってますか ?

 

チョコミントはなぜあの色なの? グリコの人に聞いてきた

 

チョコミントはどうして青緑色?

http://bettercolors.com/archives/1499

 

チョコミン党に衝撃!「チョコミント味」のミント色の正体は「 スゴイ生物」だった!

 

新発売ガリガリ君リッチチョコミント140円は爽快感MAXで猛暑日にぴったり

 

意外と味に違いのあるチョコミントアイス、 定番商品食べ比べレポート


 
 

第五幕 ブルーハワイ

何度か話題にしたことがあるが、青い色をしていて許される食べ物は

ガリガリ君ソーダか、チョコミントアイス、 あるいはブルーハワイと相場は決まっている。

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相場は大袈裟かもしれないが、私はそう思っている。

 

どうして天然物の食べ物で青いものは極めて少ないのか?

私のインチキ遺伝生物学的な考察からすると、料理をするのは人間だけだ。調理しないで天然のものを食べるとなると、基本的に、 木の実や果実であろう。これらが種を落としたり、 運ばれたりするのは、まず、啄まれたり、 食べられたりしなければならない。だとすると、 食欲が減る青系は避けたものが遺伝的に生き残ってきたはずだ…

 

或いは、自然界に元々青い食べ物は希少で、 青を好んで食べる種族は食糧難で滅んでしまったか…

 

日本人は青と緑が曖昧で、青信号は緑色っぽいし、青りんごは緑色だ。年長の人が後輩に「青いな」と行った場合、ほぼ「若い、経験が足りない」の意味だ。外国人はどうだろうか?白雪姫の毒リンゴは、 見た目は赤いリンゴだが、あれが真っ青なら毒々しいに違いない。いや、見た目が毒々しいのでは、白雪姫が食べないか。

 

ネガティブカメラというような、画像をネガポジ反転するアプリがある。それで美味しそうなごはんの写真を撮ると、見るからに不味そうに見えるから不思議である。

試しに冒頭に挙げた青い食べ物の画像を反転させてみると

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ブルーハワイはある意味、別のトロピカルなカクテルになり、ガリガリ君はチョコバーになり(パッケージのガリガリ君は顔面蒼白だが)、チョコミントアイスは、大宇宙の薔薇星雲のようだ。

 

熱帯魚とか、所謂、青魚は体表は青いが中身まで青いのはいない。魚が青いのは海が青いから保護色なんだろうか?f:id:mucci:20180913160526j:image

料理として成立している青色の多くは食用着色剤によるものがほ とんどであろう。

 

以前、期間限定企画ものでスライム肉まんというのがあったが、

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味は肉まんに違いないのだが、その青色と、顔があることで、見た目、味わいが妙だった記憶がある。

 

ガリガリ君については、こないだ語ったし、 チョコミントハーゲンダッツのは白いし。

ここで話題にするのはブルーハワイである。話の枕が長過ぎた。

 

ブルーハワイはラム・ベースのカクテルである。味はパイナップルジュースとレモンジュースから出来ている。 色はブルーキュラソーにより青くなっている。 キュラソーはオレンジの皮を加えて香りを付けたリキュールの一種で、無色のホワイトキュラソーに青色の着色料、 日本語で言うところの「青色一号」英語名"Briliant Blue FCF"で色を付けたものだ。

青は、ハワイの海と空のイメージという説が有力である。

 

しかし、こと日本においては、未成年にもブルーハワイはお馴染みであろう。そう、かき氷である。

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これについては、私の敬愛するチコちゃん(5歳)が、既に結論を出している。

NHKの情報クイズ番組『チコちゃんに叱られる!』7/27放送分の中で、チコちゃんは大胆にも言っている。

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「何でもいい味~!」

番組中で三つのブルーハワイのかき氷を彦摩呂さんが食べるのだが 、ソーダ風味、トロピカル風味、ピーチ風味と三者三様。

当然、カクテルで使うブルーキュラソーが掛かっている訳でなくシロップなのだが…

 

つまり、大事なのは色と冷たさと、なんだか爽やかな南国感であって、何味でもなく、 ブルーハワイ味も存在しないのだ。

第四幕 ガリガリ君

次なる調査対象はガリガリ君である。「君」 がつくと擬人化されてますます重要参考人っぽい。


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商品名が「ガリガリ君」になったのは、かき氷ベースのスティック氷菓を開発するにあたり、食べる時の擬音から「ガリガリ」にしようとしたが、なんか物足りないなぁと思っていたところに、現社長が「じゃあ、君をつけよう」と言ったかららしい。当時のガリガリ君のイラストも開発チームで絵が描ける人が作ったという。

 

特に調査結果は持ち合わせていないが、小中学生に好きなアイスを聞くと、男子女子ともにガリガリ君が一位だそうだ。

年間に4億本売れているらしいので、単純計算だと、 国民一人が年間に4本くらい食べていることになる。私は今年まだ1本しか食べていない。

 

ガリガリ君の基本はソーダ味である。他の味は、その時々に市場調査や売れ行きで入れ替わり立ち代わりする。昔ながらの野球ファンの旧い言い方で云う不動の四番、 サッカーファンなら、点取り屋とかエースストライカーとかファンタジスタと言うところであろうか?

そういや、日本代表コラボで、「ガリガリ君ソーダ味 SAMURAI BLUE」が限定発売されたこともあったな。 パッケージがコラボしているだけで、中身はいつものソーダ味。 色がサムライブルーな訳でもない。というか、そもそも、 サムライブルーもなんでその色になったのか経緯が今となっては詳細不明だと聞く。

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いや、ここで問題なのは、何故にソーダ味の色としてあの、 淡い水色が採用されたのか?ということである。

この話題で何度か言及している通り、そもそものソーダの意味のナトリウム化合物のうち、 ソーダと呼称されていた炭酸ナトリウムは白い粉末だし、ソーダは炭酸水を意味するとしても、 炭酸水は無色透明の液体だからである。

 

ガリガリ君の誕生秘話について、ガリガリ君プロダクション( 製造元の赤城乳業のグループ会社でガリガリ君のキャラクタービジネスを担当している)のプロデューサーの講演録が、 起業教育研究会というサイトに載っている。

それによると、

このときのアイデアですごいのが、 ソーダに水色をつけたのはガリガリ君が初めてと言われています。 それはなぜかというと、もともとガリガリ君は子供たちが外で遊びながら食べてほしいという思いで、「空」「 海」あと「川」の水に共通する水色でソーダに水色をつけました。 今はこのアイスブルーが ファッション業界や車等、いろいろなところにあり、 ガリガリ君のブルーが ファッション業界ではアイスブルーと呼ばれています。 そういった中で色に よって売上も非常に伸びてきているように思います。

いや… アイスブルー云々については少々手前味噌な自画自賛な気がしないではないが、「空・海・川」 からガリガリブルーが決まったようだ。 つまりソーダの色ではないのだ。

 

原材料として公けになっているのは

ぶどう糖、果糖、液糖、砂糖、りんご果汁、ぶどう糖、ライム果汁、 水飴、リキュール、食塩、香料、安定剤(ペクチン)、着色料( スピルリナ青、紅花黄)、酸味料

ぶどう糖は甘味料で、葡萄の味がするわけではない。果汁成分としてはリンゴとライムが入っている。

ラムネの由来のレモン味でなく、リンゴベースということはシードル… サイダーと呼ぶのが近いかもしれない。なお、その辺のこだわりは、今やほとんど意味はなく、ラムネとサイダーの差は容器の違いであることは既に述べた

ちなみに、スピルリナというのは、 青系の菓子によく使われている天然由来の着色料である。 昔は青色一号という合成着色料だったのだが、 昨今は人体への影響を心配する声もありスピルリナがよく使われているようだ。ミントアイスがなんでか淡い青緑なのもこいつの仕業だ。

 

つまり、

赤城乳業自画自賛の通り、 はじめてソーダ味に水色を付けたのがガリガリ君であり、

また、事実上、ソーダ味と言えば、日本国民のほとんどがガリガリ君を想起するとしたら、

ソーダ色のソーダ味はガリガリ君の仕業である可能性が極めて高いが、 本人に悪意はないため、未必の故意と言えるかもしれない。いや、ソーダとは関係ない色と味で多額の売上を達成しているのであるが、詐欺事件として立件するのは困難である。

 

P.S.

水色のソーダアイスキャンディーを出している他のメーカーにもコメント貰った「冷たさや清涼感、すっきり感をお客様に想像していただけるような色にさせていただきました。」

第三幕 クリームソーダ

問題はクリームソーダである。f:id:mucci:20180912113356j:image

例のあの毒々しい青緑の液体にバニラアイスを浮かべたアレである 。

 

幼い頃、父の配達の得意先の喫茶店に付いて行って、 そこのママさんに「お手伝いえらいねぇ」 と褒められて飲み物をもらうことがあったが、 私はクリームソーダよりミックスジュース派であった。

 

そもそも、私は心理的にか体質的にかメロンが苦手である。 昔から「私が入院しても、お見舞いにメロンはご遠慮する」 と言ってあるし、「生ハムメロンなんて何が嬉しいのか? 皆目わからない」と公言して憚らない(私は生ハムも、 あまり好きではない)。但し、アレルギーというほどのものではない。少し口の中の天井が痒くなるくらいだ。

 

本物でさえそうなので、フェイクでも、 メロンパンなんか何がメロンなんだ?と思うし、 メロンの匂いのする消しゴムなんか集めて何が嬉しいのだ? と思っていた( メロンに限らず匂い付き消しゴムは好きではなかった)。

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どっちが先かは分からないが、あれは、かき氷にかける人工の香料と着色料と甘味料で出来たシロップを炭酸水で薄めたものではないか。なにがメロンだ。と思っていた。f:id:mucci:20180912112938j:image

あまりに派手派手しい色合いなので、すは、 アメリカ発祥だろうと思いきや、 件のクリームソーダは日本発祥だと聞く。

海外で「クリームソーダ」というと、 ルートビアやコーラのような炭酸飲料にバニラエッセンスなどで香りをつけたもので、 敢えてそこにアイスクリームを乗せるのはフロートと呼ぶ。

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例のクリームソーダは、日本初のソーダファウンテンとしてオープンした、現在の資生堂パーラー銀座本店が発祥というのである。f:id:mucci:20180912113442j:image

現在でも、季節の果物に合わせた特製のクリームソーダがメニューに載るが一 杯千円以上する。

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実際、どれほど果汁が含まれているか謎だが、フルーツ由来のシロップと炭酸水のノンアルコールカクテルと言えるかもしれない。

 

資生堂パーラーの歴史はお店の創業は1902年とある。 アメリカのドラッグストアを模して設備などを輸入して始めたそう だ。

炭酸水製造機などもアメリカからの輸入品だったようだ。ということはあのシロップもか? レモンスカッシュのようなノリか?( 関西の喫茶店ではお客のおっちゃんは「レスカ」と言ってましたな)

 

シロップには色々バリエーションがあるだろう(実際、本家の資生堂パーラーのメニューは季節によって変わったりする)が、 日本全国的にクリームソーダと言えば緑のメロンソーダというのがデフォルトであろう。

 

資生堂さんは本格派だったとして、どうしてもあの緑で思い起こすのは、昔で云う「ジュースの素」「 粉ジュース」今なら「粉末清涼飲料」である。

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現在はJASのお達しで果汁100%でないと「ジュース」を名乗ってはいけないし、 アラフォー未満の人なら、スポーツドリンクの粉くらいしか知らないのではないか?

果物が高級品で、そのジュースと言えば超高級だった時代の憧れだったのかもしれな い。そういえば、昔はわざわざ「生ジュース」と言っていた。" Fresh juice"の訳なのか?生モノ感で言ったのか?今でも「 生絞り」を名乗る商品はある。

 

重曹というか酸味料が入っていて、水に溶いたり、直に舐めるとシュワシュワする。 あれこそがソーダの原風景なのではないか… という気もしないではない。

 

今回の捜査の結果としては

・日本風のクリームソーダの発祥は、 資生堂パーラー銀座本店である。

資生堂パーラーはメロンに限定せず、 いろんな果物バージョンを出している。

ソーダ味というのは炭酸のシュワシュワと果物ぽい酸味だと思われる。

・あの色はシロップや粉ジュースによる記憶の刷り込みである。

 

全国的にクリームソーダのデフォルトがメロンソーダになった理由は定かではない(なお、メロンソーダは日本発祥らしい)。 メロン高級信仰の影響だろうか?

 

明治大正の時代に新橋界隈の花柳界のおねえさんたちが好んだという青緑色「新橋色」に由来するという説もある。実際に、そのコラボ商品を資生堂パーラーが出していたようであるが、 これは地元コラボと思われ、ソーダ色の由来というには、 弱い気がする。f:id:mucci:20180912113725j:image



 
 

第二幕 三ツ矢サイダー

「サイダー」という単語は、フランス語でリンゴ酒を意味する「シードレ」の英語読みに由来すると言われている。

 

日本の「サイダー」の嚆矢と言えば「三ツ矢サイダー」であろう。

 

今ではアサヒ飲料の1ブランドであるが、 あのマークや緑の瓶の記憶のある人は多いに違いない。

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英語版のWikipediaには

While branded as a "cider", the East Asian use of "cider" refers to a very different drink from that typically referred to in English: the basic flavor can be described as a cross between Sprite and Ginger Ale,

とある。

「サイダー」と銘打っていますが、東アジアの人のいう「 サイダー」は、ふつうの英語の「サイダー」とは全然違う意味で、 基本の味はスプライトとジンジャーエールの間くらい。

とか書いてある。

 

文字通りにサイダーがシードレでリンゴ酒であるならば、 それのソーダー割は、りんごチューハイであろう(違うか)。 飲んだことはないが。

 

アサヒ飲料のサイトには、「三ツ矢の歴史」というページがある。

1884年兵庫県多田村(タダムラ) 平野から湧き出た炭酸水をびんに詰め「平野水(ヒラノスイ)」 として製造。天然の鉱泉水だったそうだ。炭酸水を飲んだり、 ウィスキーのソーダ割する外国人のための製品として商品化されたらしい。最近はあまり言わないかもしれないが、いわゆる「クラブソーダ」つまり、 バーやクラブなどのお酒を提供するお店用の炭酸水である。

当時、高級品で、御料品として皇室に献上されていたらしい。

 

1909年 三ツ矢シャンペンサイダーとして発売されたが、 シャンペンと言っているが葡萄由来のワインではなく、 サイダーと言っているがリンゴ酒由来でもなく、 砂糖で甘みを付けた炭酸水であったようだ。 ホントに外国人を意識してたのか?

確か、 ミシンはソーイングマシンと言っているうちのマシンだけ聞いてミシンになったと聞いたことがあるが、大方、 サイダーをソーダで割ってみたいな話をしているうちのサイダーだけ聞き取ったのではなかろうか?

 

当時の瓶のデザインは緑色をしていたが、 シャンペンと名乗るくらいだから、 お酒の瓶を意識したのであろうか?

お酒の瓶に緑色なのがあるのは、日光の紫外線成分をカットして、 中のお酒が変質するのを防ぐ意味があると聞くが、果たして、 三ツ矢シャンペンサイダーにその必要があったのか?(メーカー見解では「遮光して変質を防ぐためだったと思われます」だったが、では、何故、途中から無色の瓶になったのか?暗所保存になったから?)

 

おそらく高級品として箔を付けるために、 日本酒の体裁を真似たのではないだろうか?詳細は不明である。

 

その後、大戦を経て、砂糖が貴重品になり、 まだまだ三ツ矢サイダーは高級品だったが、 高度成長期あたりから爆発的に売れたらしい。

 

さて…ざっと、三ツ矢サイダーの歴史をおさらいしてみたのだが…

今回の目的は、ソーダ色やソーダ味は誰が言い出したのか? である。

その観点からすると…

 

三ツ矢サイダーは、 確かに日本の炭酸入り清涼飲料水のはしりではあるが、 そのデビューの瞬間からソーダという単語を聞き漏らした疑いがあ り、さらに、 高級感のために緑色の瓶を使っていたという線が濃厚である。

 

だとすると、この嫌疑に関しては、シロと言うほかない。

なお、三ツ矢サイダーの商品ラインナップで、 三ツ矢ホワイトソーダというのがあるが、 あれは練乳を少し使ったカルピスソーダもどきであり、海外では" Mitsuya cider white"という名で出回っているらしい…