第三幕 クリームソーダ

問題はクリームソーダである。f:id:mucci:20180912113356j:image

例のあの毒々しい青緑の液体にバニラアイスを浮かべたアレである 。

 

幼い頃、父の配達の得意先の喫茶店に付いて行って、 そこのママさんに「お手伝いえらいねぇ」 と褒められて飲み物をもらうことがあったが、 私はクリームソーダよりミックスジュース派であった。

 

そもそも、私は心理的にか体質的にかメロンが苦手である。 昔から「私が入院しても、お見舞いにメロンはご遠慮する」 と言ってあるし、「生ハムメロンなんて何が嬉しいのか? 皆目わからない」と公言して憚らない(私は生ハムも、 あまり好きではない)。但し、アレルギーというほどのものではない。少し口の中の天井が痒くなるくらいだ。

 

本物でさえそうなので、フェイクでも、 メロンパンなんか何がメロンなんだ?と思うし、 メロンの匂いのする消しゴムなんか集めて何が嬉しいのだ? と思っていた( メロンに限らず匂い付き消しゴムは好きではなかった)。

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どっちが先かは分からないが、あれは、かき氷にかける人工の香料と着色料と甘味料で出来たシロップを炭酸水で薄めたものではないか。なにがメロンだ。と思っていた。f:id:mucci:20180912112938j:image

あまりに派手派手しい色合いなので、すは、 アメリカ発祥だろうと思いきや、 件のクリームソーダは日本発祥だと聞く。

海外で「クリームソーダ」というと、 ルートビアやコーラのような炭酸飲料にバニラエッセンスなどで香りをつけたもので、 敢えてそこにアイスクリームを乗せるのはフロートと呼ぶ。

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例のクリームソーダは、日本初のソーダファウンテンとしてオープンした、現在の資生堂パーラー銀座本店が発祥というのである。f:id:mucci:20180912113442j:image

現在でも、季節の果物に合わせた特製のクリームソーダがメニューに載るが一 杯千円以上する。

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実際、どれほど果汁が含まれているか謎だが、フルーツ由来のシロップと炭酸水のノンアルコールカクテルと言えるかもしれない。

 

資生堂パーラーの歴史はお店の創業は1902年とある。 アメリカのドラッグストアを模して設備などを輸入して始めたそう だ。

炭酸水製造機などもアメリカからの輸入品だったようだ。ということはあのシロップもか? レモンスカッシュのようなノリか?( 関西の喫茶店ではお客のおっちゃんは「レスカ」と言ってましたな)

 

シロップには色々バリエーションがあるだろう(実際、本家の資生堂パーラーのメニューは季節によって変わったりする)が、 日本全国的にクリームソーダと言えば緑のメロンソーダというのがデフォルトであろう。

 

資生堂さんは本格派だったとして、どうしてもあの緑で思い起こすのは、昔で云う「ジュースの素」「 粉ジュース」今なら「粉末清涼飲料」である。

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現在はJASのお達しで果汁100%でないと「ジュース」を名乗ってはいけないし、 アラフォー未満の人なら、スポーツドリンクの粉くらいしか知らないのではないか?

果物が高級品で、そのジュースと言えば超高級だった時代の憧れだったのかもしれな い。そういえば、昔はわざわざ「生ジュース」と言っていた。" Fresh juice"の訳なのか?生モノ感で言ったのか?今でも「 生絞り」を名乗る商品はある。

 

重曹というか酸味料が入っていて、水に溶いたり、直に舐めるとシュワシュワする。 あれこそがソーダの原風景なのではないか… という気もしないではない。

 

今回の捜査の結果としては

・日本風のクリームソーダの発祥は、 資生堂パーラー銀座本店である。

資生堂パーラーはメロンに限定せず、 いろんな果物バージョンを出している。

ソーダ味というのは炭酸のシュワシュワと果物ぽい酸味だと思われる。

・あの色はシロップや粉ジュースによる記憶の刷り込みである。

 

全国的にクリームソーダのデフォルトがメロンソーダになった理由は定かではない(なお、メロンソーダは日本発祥らしい)。 メロン高級信仰の影響だろうか?

 

明治大正の時代に新橋界隈の花柳界のおねえさんたちが好んだという青緑色「新橋色」に由来するという説もある。実際に、そのコラボ商品を資生堂パーラーが出していたようであるが、 これは地元コラボと思われ、ソーダ色の由来というには、 弱い気がする。

おねえさん受けが良いというが、なんとなくティファニーブルーに近い。

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第二幕 三ツ矢サイダー

「サイダー」という単語は、フランス語でリンゴ酒を意味する「シードレ」の英語読みに由来すると言われている。

 

日本の「サイダー」の嚆矢と言えば「三ツ矢サイダー」であろう。

 

今ではアサヒ飲料の1ブランドであるが、 あのマークや緑の瓶の記憶のある人は多いに違いない。

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英語版のWikipediaには

While branded as a "cider", the East Asian use of "cider" refers to a very different drink from that typically referred to in English: the basic flavor can be described as a cross between Sprite and Ginger Ale,

とある。

「サイダー」と銘打っていますが、東アジアの人のいう「 サイダー」は、ふつうの英語の「サイダー」とは全然違う意味で、 基本の味はスプライトとジンジャーエールの間くらい。

とか書いてある。

 

文字通りにサイダーがシードレでリンゴ酒であるならば、 それのソーダー割は、りんごチューハイであろう(違うか)。 飲んだことはないが。

 

アサヒ飲料のサイトには、「三ツ矢の歴史」というページがある。

1884年兵庫県多田村(タダムラ) 平野から湧き出た炭酸水をびんに詰め「平野水(ヒラノスイ)」 として製造。天然の鉱泉水だったそうだ。炭酸水を飲んだり、 ウィスキーのソーダ割する外国人のための製品として商品化されたらしい。最近はあまり言わないかもしれないが、いわゆる「クラブソーダ」つまり、 バーやクラブなどのお酒を提供するお店用の炭酸水である。

当時、高級品で、御料品として皇室に献上されていたらしい。

 

1909年 三ツ矢シャンペンサイダーとして発売されたが、 シャンペンと言っているが葡萄由来のワインではなく、 サイダーと言っているがリンゴ酒由来でもなく、 砂糖で甘みを付けた炭酸水であったようだ。 ホントに外国人を意識してたのか?

確か、 ミシンはソーイングマシンと言っているうちのマシンだけ聞いてミシンになったと聞いたことがあるが、大方、 サイダーをソーダで割ってみたいな話をしているうちのサイダーだけ聞き取ったのではなかろうか?

 

当時の瓶のデザインは緑色をしていたが、 シャンペンと名乗るくらいだから、 お酒の瓶を意識したのであろうか?

お酒の瓶に緑色なのがあるのは、日光の紫外線成分をカットして、 中のお酒が変質するのを防ぐ意味があると聞くが、果たして、 三ツ矢シャンペンサイダーにその必要があったのか?(メーカー見解では「遮光して変質を防ぐためだったと思われます」だったが、では、何故、途中から無色の瓶になったのか?暗所保存になったから?)

 

おそらく高級品として箔を付けるために、 日本酒の体裁を真似たのではないだろうか?詳細は不明である。

 

その後、大戦を経て、砂糖が貴重品になり、 まだまだ三ツ矢サイダーは高級品だったが、 高度成長期あたりから爆発的に売れたらしい。

 

さて…ざっと、三ツ矢サイダーの歴史をおさらいしてみたのだが…

今回の目的は、ソーダ色やソーダ味は誰が言い出したのか? である。

その観点からすると…

 

三ツ矢サイダーは、 確かに日本の炭酸入り清涼飲料水のはしりではあるが、 そのデビューの瞬間からソーダという単語を聞き漏らした疑いがあ り、さらに、 高級感のために緑色の瓶を使っていたという線が濃厚である。

 

だとすると、この嫌疑に関しては、シロと言うほかない。

なお、三ツ矢サイダーの商品ラインナップで、 三ツ矢ホワイトソーダというのがあるが、 あれは練乳を少し使ったカルピスソーダもどきであり、海外では" Mitsuya cider white"という名で出回っているらしい…

第一幕 ラムネ


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ラムネというのはレモネードが訛った言葉だと聞く。

レモネードはレモン+エードであるから、 レモンの果汁に甘味をつけて冷水で割ったものだ。アメリカのドラマや映画で、よく女の子が家の前の屋台で売って小遣い稼ぎしているあれだ。

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エードというのは果汁に甘味を加えて水で薄めたものなので、 いわゆる多くの果汁入り清涼飲料水はエードであって、 ジュースではないのだが、慣用的に誰もがジュースと呼んでいる。 法的には(JASの定義では)果汁100%がジュースだ。

 

だから、実はレモネードに炭酸は入っている必要はない。

 

ラムネの起源についてはトンボ飲料という会社のサイトに詳しい

http://www.tombow-b.jp/ramune/

ラムネの原型となるレモネードが日本に伝わったのは、1853年 (嘉永6年)のこと。 米国からあのペリー提督が浦賀に来航した際、 艦上で交渉役の江戸幕府の役人たちにレモネードを振る舞ったのが 最初と言われています。

当時は、まだビー玉の栓ではなく、コルク栓で、 開ける時にポンッと大きな音がして、 周りにいた武士が驚いて刀に手をかけたとか…

ということは、 その時点で炭酸は入っていたということか…

実はサイダーとラムネの違いは今や容器の違いでしかないという。

サイダーはフランス語のリンゴ酒という意味の「シードル」 が英語読みになったものと考えられています。

黒船と共に来日したのか。

普及した当初は、ラムネはレモン風味、 サイダーはリンゴ風味だったというが…

 

では、なぜ炭酸が入ったか?

おそらく、

レモン果汁などクエン酸が含まれる液に、重曹(炭酸水素ナトリウ ム)を加えると炭酸ガスが発生するのは昔ながらある手法なので、 そこからくるのであろう。

 

では、ラムネのせいで、ソーダ味が定義されたのか?いや、 どうも世間のソーダ味は、決して、レモン味ではない。

レモン味なら明らかに黄色く着色されてレモン色になるのではないか?

キリンレモンにはレモンは入っていない(キリンも入っていない。かっぱえびせんには河童は入ってないが海老は使われている) 。

 

ソーダ色はラムネによるものなのか? 確かにラムネの瓶は青緑色をしているが、 液体そのものは無色透明である。

 

ラムネの瓶は、何故にあの色なのか?

 

ビー玉栓のビンは、もともとはイギリスで発明されたもので、1872年にイギリス、1873年にはアメリカで特許が取られ、 日本に登場したのは1887年(明治20年)頃のこと。

コッドビン…イギリス製のビー玉ビン。 発明者の名前から命名されました。日本では大阪の徳永玉吉( 徳永硝子の創業者)氏が日本で最初に完成させて、“ラムネ瓶” として量産を開始、全国的なラムネの普及に貢献しました。

 

歴史は分かるが色がどうして出来るか書かれていない。

 

一般に使われているガラスは、ソーダ石灰ガラスと言われる種類で(おそらく、「ソーダ色」は、このガラスの種別には由来してないであろう)、 板厚が薄いと透明であるが、厚いと薄い青緑色に見えるという。 昔ながらのラムネ瓶のガラスは厚い。青緑色は、主に、不純物の酸化鉄によるものだという。 意図的にコバルトや酸化銅を加えて青や緑を濃くする場合もあるらしい。

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今となっては、ビー玉で栓をするガラス製の瓶は絶滅寸前で、 モノによっては骨董品、アンティークとして取引されているものまであるという。

ペットボトルになっても、ビー玉で栓しないと、 正式にはそれはサイダーなのだそうだ。

また、法律によりラムネは中小企業しか作れないため、大企業のものはサイダーとなる。

 

諸行無常を感じる話であるが…どうやらソーダ味やソーダ色のクロ (緑茶くらいに変な表現だ)である可能性は低そうだ。 彼が真犯人ならば、おそらく、ラムネ色、 ラムネ味という単語がメジャーになったはずだ。

 

余談だが(もっとも、私の話は全部余談だが)、ラムネ味のお菓子はあるが、 初めの頃はクエン酸重曹の粉を混ぜて、 口の中で溶けると炭酸のシュワシュワ感が出るようにしていたかららしい。


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そうだ村村長殺人事件

そうだ~村の村長さんが ソーダー飲んで~死んだ~そうだ~ 葬式饅頭大きいそうだ♪

 

ホントは、もっと長い歌詞のある童謡が元ネタだそうだ。 元唄では村長さんは死んでないらしいが、 私の記憶の中では亡くなっていて、 葬式饅頭が旨かったことになっている。果たしてソーダ饅頭(炭酸饅頭)だったのであろか?

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炭酸饅頭は、炭酸煎餅と並んで、温泉地などにあるローカル銘菓である。 緑に着色されている製品もあるが、 決して例のソーダ色はしていないし、ソーダ味もしていない。

 

ここで考察したいのは、ソーダ色とソーダ味についてなのだが、

その前に、まず、なぜに炭酸がソーダなのか?である。

 

「炭酸」と言えばCO2、炭酸ガス二酸化炭素である。

ソーダ」というのは、 語源的にはナトリウムの英語ソディウムに由来するらしい。

先の銘菓の材料として使われるのは「重曹」 またの名を重炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムである。「曹」 はナトリウムつまりソーダを表す「曹達」から来ている。「重」 でない曹達は炭酸ナトリウムだ。

 

これについては川口液化ケミカルという会社のサイトに詳しい。

そもそも語源の「ソーダ」は、 英語とドイツ語から由来した呼び名が両方とも使われていることからきているようで、Naの正式な元素名「 ナトリウム(natrium)」はドイツ語。これが英語になると「ソディウム(sodium)」 となり、単体のナトリウムが何かと結合して「ナトリウム化合物」になると、英語で「 ソーダ(soda)」と言うんですね。.

ナトリウム化合物の中で、 炭酸ナトリウムが工業界の代表的であったため、ソーダと言えば炭酸ナトリウムという印象が強くなり、 ナトリウムとソーダどちらも同じように使われ、「ソーダ灰」「精製ソーダ」「洗濯ソーダ」 と呼ばれているのは、どれも炭酸ナトリウムなのです。それを昔はソーダに「曹達」 という漢字を当てました。.

そこから、昔々に炭酸水を作るのに重曹を使われており、 レモン水のように酸性の水に重曹を溶かして、 酸性の水に含まれるクエン酸と反応させて二酸化炭素を発生させました。そこから重曹「重炭酸曹達」を溶かして作ったことから、 炭酸水は「ソーダ」と名付けられ、 そこに甘味料を加えた清涼飲料水が同じ名前になったようです。.

 

そうだ。そもそも、ソーダは「炭酸」のことでなく「ナトリウム」 のことだったのだ。

 

普段の生活で親しいナトリウムと言えば、重曹と食塩だが、 どちらも白い粉だし、 そこからソーダ色もソーダ味も出てきそうにない。

 

この点については、何人か重要参考人が捜査線に浮かび上がっている

・ラムネ

三ツ矢サイダー

・クリームソーダ

ガリガリ君

・ブルーハワイ

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ミント味のアイスやマウスウォッシュが青いのも怪しいが、 それはソーダとは関係なさそうだ。

そうだ村の村長さんはホントは生きているらしいので、 そちらの調査については、誤報として中断するが、件の歌の詩の中に

そんちょうさんがのんだソーダ

クリームソーダソーダだそうだ

おかわり十かいしたそうだ

うみのいろしたクリームソーダ

なかでおよげばなおうまそうだ

というくだりがあるので、クリームソーダが怪しそうだ。

前半、指揮者の方の挨拶が長いけど、本格的な合唱による『そうだ村の村長さん』

参考人の聴取については、また機会を改める。
 
 

何をどうすればステーキなのだ?

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ステーキが一般的になったのは、いつ頃からだろうか?

私が幼い頃は、ステーキ(いや、当時は「ビフテキ」と言ったか? )は、ごくたまに、 百貨店の最上階のレストランに行ったときにありつけるかどうかの名前は知っているが幻の料理だったように思う。

 

厚手の豚肉を焼いたのを「トンテキ」と称したり、 厚切りのハムを焼いて「ハムステーキ」と呼んだり(なによりパックのスライスハムでない時点で贅沢だった。まぁそもそも、 ハムはモモ肉の塊を塩漬けしたり燻製したりしたものだから肉の塊だ)、いつもより、高級な感じになるかと「ハンバーグステーキ」 と呼んでみたり(単なる略語なので同じものです)したが、「ビフテキ」は幻であった。f:id:mucci:20180907165851j:image

なお、トンテキとトンカツとポークカツレツは別の料理だ。f:id:mucci:20180907165906j:image

そうだ、町にステーキハウス、いや、ビッグボーイが出来た時だ。 ステーキが身近になったのは!

ビッグボーイの例の看板息子の彼、名前をボビーと言うらしいが、 今のご時世なら、完全にメタボな肥満児である。まぁ、 ビッグなボーイだから止むを得ないところであるが、なんとなく、 グルメレポーターの彦摩呂さんに似ている。

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近所の中華屋とか洋食屋に行くのとは違う心意気でステーキハウス に向かう我が家族。

そこで、父から「ライスはフォークの背中に乗せて食べるんだぞ」f:id:mucci:20180907164903j:image
と教わったが、どうやら、今や、それがマナーだというのは都市伝説かガセらしい。が、当時は、 全然うまく乗せられんじゃないかとイライラしながら食べた記憶がある。

 

一通り食べ終わった頃に、父が一度ならず、毎回、 レストランに行く度に言うのだ。

「困ったなぁ。財布、家に忘れてきたわ。 誰か人質に置いて財布取りに帰らんと」

そのお約束のボケがヒド過ぎるため、トラウマになったのか、 今でもファミレスに行くのが苦手だ。以前は、 家族持ちでもないにファミリーレストランってのもなぁと二の足を踏んでいたのだが、昨今は、カウンターぼっち席もある店がほとんどなので、 なんとか入店出来る。

 

Wikipediaによると

肉のスライスなどを焼いた料理。フランス語の呼び名である「bi fteck(ビフテック)」を語源とした「ビフテキ」 という名称の流行がかつてあったことから、「ビフテキ」 をビーフステーキの略称と考えて「トン(豚)テキ」 などといった応用的な命名が為された時代もあった。

 

日本ハムのサイトに、

ビフテキ」は「ビーフステーキ」 じゃない?!素敵なステーキがもたらす幸せ

という記事がある。(聞こえない…聞こえない…)

多くの人は「『ビフテキ』は『ビーフステーキ』の略」 だと思っているだろうが、実は「bifteck(ビフテック)」 という「ステーキ」 を意味するフランス語が語源という説が有力だ。 メニューとしては「ビーフのステーキ」なので、 そう思い込むのももっともなことかもしれないが・・・。

 

つまり、基本的に、「厚切り牛肉を焼いたもの」だが、 必ずしもそうではないのである。

今、思いつくだけでも…大根とか、コンニャクとか、筍とか、 アワビとか…

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サーモンなど、ステーキとか、ソテーとか、ムニエルとか、 ポワレとか…グリルとかローストとか。まぁ、 それは調理法だから、まだ分かりやすいか。 これについては別途検証したい

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タルタルステーキなんか、最早、ユッケなんじゃないか?

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英語版のWikipediaでsteakのEtymology(語源)の項目を見ると

The word steak originates from the mid-15th century Scandinavian word steik, or stickna' in the Middle English dialect, along with the Old Norse word steikja.

中世のスウェーデン語や旧い古英語の単語に由来するのは分かるがだから何なのだ。

 

結局、なんだか分からんが、なにやら厚手の主に肉を鉄板とかフライパンで焼けばステーキなんだろう。

 

「素敵な…」 という実の父のギャグがチラチラしてクラクラする。
 
 

海は青いか?

う~み~は~おおな~み~ あおい~な~み~

ゆ~れ~て どこま~で つづく~や~ら~♪

 

「なんで水は透明なのに水色ってあるの?」

「 海はどうして青いの?」

という問いを幼い頃に発した記憶は誰にでもあるはずだ。

 

曰く

「透明じゃ絵に描けないでしょ」

「空の青が写ってるからだよ」

「ブルーハワイの色だよ」

???説明になっていない。

 

実は、水そのものは淡い水色(青緑色)をしているらしい。 見た目わからないけど。

「水色」というのは、平安時代、いや、 万葉集の時代からある言葉らしい。 昔の日本人の目には水の淡い青が分かっていたのだろうか?

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空の青が写ってるにしては、天気が少し悪くても、 朝でも夕方でも海は青い。 南国のサンゴ礁のあるような海は別に珊瑚や砂が青いわけではない 。

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むしろ、珊瑚色というのは「コーラル」 であるから淡いピンクの明るいベージュに近い。f:id:mucci:20180906161825j:image

空よりも高い宇宙から、人類初の宇宙飛行をしたソ連のユーリイ・ ガガーリンさんは「地球は青かった」と言ったと聞く(最近の研究 では「薄暗くて青みがかっている」 程度の表現だったと言われている)。

 

物の色というのは、

・物の表面で特定の波長の光「色」が吸収され、 残りが反射したもの

・物の中で特定の波長の光が吸収され、残りが透過したもの

・物の中や表面で特定の波長の光が散乱されたもの

で見え方が変わる。

 

海の水は、化学的にはH2O、つまり一酸化二水素DHMO"dihydrogen monoxide"だ。(この単語は よくジョークで使われる)

この水分子には青以外の色を吸収する性質があるのだ。(だから、 実際に水は淡い青色をしている)

コップ一杯程度では分かりづらいが、海水くらいの量になると、 太陽光が水面から入射しても、 深くなるにつれて青色しか届かなくなるのだ。ディープブルーだ。 (これについては鮫映画か、 チェスコンピュータのイメージしかない)。BBCの海洋ドキュメ ンタリーかもしれない。あるいは素潜り世界一の… それはグランブルーか。じっちゃんの名のもとに。

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サンゴ礁の青がブルーハワイ色なのは、 水面から入った太陽光が、水深が浅いとはいえ、青以外が吸収され、 それがさらに、浅瀬の海底の白い砂で反射して、また水中を進み、 そのうちさらに光は青くなるかららしい。

ブルーハワイの色と味については別途述べる必要がある。 もっとも、それはカクテルのことではない。

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どうやら、海は本当に青いのだ

 
 
 

青い空、白い雲

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とんぼのめがねは みずいろめがね

あ~おいおそらを とんだから~と〜んだから~♪

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「なんで空は青いの?」

誰もが幼い頃に、 大人にそんな質問をしたであろう。

 

曰く

「昼は明るいから夜の色が薄まるんだよ」

「空だから空色なんだよ」

「さぁ、なんでだろうねぇ」

「なんで?」「ねぇ、なんで?」

 

もしも異星人がいたとして、突然、目隠しされて地球に拉致され、 空を見上げたら、その異様な色に「なんじゃこりゃあ!」 と言うに違いないのだ。

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モノに色があるのは、 電磁波の可視光と呼ばれる波長のものに対して、 人間の視神経や脳が応答して色を認識するからであるらしい。 また、モノに特定の色があるのは、 そのモノが特定の波長の光を吸収したり反射したりするからだ。

 

たとえば、リンゴが赤いのは、リンゴが赤以外の色を吸収して、 赤を反射するからだ。


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では空はどうか?空は反射というより、 空を透過して光が降り注いでいるように思う。あながち「 明るいから夜の色が薄まるんだよ」 というのもハズレではないのではないか?

 

物理学者によると、

太陽光が大気中を通過する際、波長の短い青は、 空気中の塵や水滴などの粒子に当たって散乱しやすいため

と説明されている。 それなら空は紫色になっても良さそうなものであるが、 紫の外は紫外線だから紫より青の方が見えやすいのかもしれない。

ひょっとすると、 人類の目は晴れ間を見つけるために空の色に敏感になっている可能性もある。

 

雲が白いのは、 雲の成分の水滴があらゆる波長の光を散乱させるため白く見えるらしい。

雨が降りそうな雲がネズミ色なのは?

 

チコちゃん(5歳)によると、植物の葉が緑色をしているのは「 葉緑素があるから」ではなくて

「葉っぱは赤と青が好きだから」

だそうだ。

ひょっとすると、太古の昔は、 いろんな色の葉があったのかもしれないが、 地球の空は昼間は青く、朝や夕方は赤い。 その光を積極的に吸収する植物が生き残ったことで、 赤と青以外を反射して緑色に見えるのだ。


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「なんで水は透明なのに水色ってあるの?」それについては、 また長くなるので次回